Googleのフラッグシップスマホ Pixel 7 Proのレビュー

AIのパワーが日常で味わえるスマートなスマホ

Pixel 7 Proが出たのは2022年10月13日。今ブログ書いてるのがバレンタインデーの2023年2月14日なので、4ヶ月も使っていて、その間もPixel 7 Proのいろんな情報を調べ続けたりもしてるので、ブログも再開したこのタイミングで機能の詳細とか良いところ・悪いところなんかを書いていこうかと思います。なるべくバイアスを抜いてフラットな視点で書ければと思います。

まず一言で言えば、「AIのパワーを日常的に味わえるスマートなスマホ」だと思います。

Pixel 6 Proを買って持っていた身としては、もう出るのが待ち遠しくて購入しました。

スペック

AIが賢い、OSも賢い

Tensorを積んでるPixelシリーズの最大の強みは、SoCにAIが入ってるっていうところ。音声認識の正確性もその反応もとても速いし、文字起こしやカメラの画質もAIが介在してとても良くなってる。
すごいのは通信せずにオフラインでAIのパワーを享受できるっていうところ。Tensorの良いところについては、こちらの記事がまとめてくれているので読んでみてください。

良い点

  • Siriより賢い?Googleアシスタント
    Siriに「アメリカにも軽自動車はあるの?」って聞くと、その検索ワードで引っかかった検索エンジンの結果ページを出してきてくれるけど、Googleアシスタントだと回答を読み上げてくれる。音声で聞いて音声で回答してもらえるスムーズさが便利。全体的にSiriよりは1段上だなと思う。
  • カメラバー含めたデザイン
    デザインって人によって好みが違うから、これを嫌だって人もいるだろうけど機能的にもこのカメラバーは良い。よく言われてるけど、スマホを机の上においたときにガタつかない。机においたまま操作ができるって意外と便利なんだけど、カメラが片側に寄って出っ張っているデザインのスマホたちだとそれができない。
  • バッテリー持ち
    Pixel 7 Proは本体サイズが大きい分バッテリー容量も大きめになっていて、丸一日デュアルシム、高解像度液晶を120Hzまでの可変にしてゴリゴリ使ってても、10%くらいは残る。デュアルシムがかなりバッテリー消費を上げるので、デュアルシムなんてしなくていいようになるといいなと思うんだけど仕事用と個人用で2台持ちすることよりはストレスが低いので
  • カメラとそのズームやマクロ
    AIを活用したズームで、30倍までの超解像度ズームってのがついてる。
    アメリカのYouTuber、Marques Brownleeさんが実施した「2022年発売のスマホ、どれが一番いい写真取れるかブラインドテスト」企画で、Pixelシリーズがトップ2。この企画はどの写真をどのスマホが撮ったのかは全く公開せずに、写真Aと写真Bどちらがいいか比べて、良いと選ばれた方を次の写真Cと比較して、また勝者を選ぶっていう方法。実はiPhoneで撮った画像については、ユーザーはブラインドテストをするとあまり高い評価しないっていうのも興味深かった。それでもiPhoneのカメラ起動速度とかビデオ撮影能力とかは非常に良いもので、Marquesさんのチャンネルでもベストスマホ2022はiPhoneだった。
    https://youtu.be/LQdjmGimh04
Pixel 7 Proの超解像ズームで撮影した月
Pixel 7 Proの30倍ズームで撮影した月
  • 指紋認証と顔認証両方ついてる
    指紋センサーの感度とか認識率とかがPixel 6の世代では問題になってたけど、Pixel 7になって改善されてほぼストレスなく利用可能になった。コロナ禍でマスクをしていないといけない状況だったから、指紋センサーがあると非常に助かるんだけど、雨で指が濡れてるとかだと、今度は指紋が使えないときもあってバックアップ的に顔認証も利用できてるのが、細かいところだけど便利。ただし、この顔認証は深度センサーとかはついてないカメラでの認証なのでiPhoneに比べるとそこのセキュリティは弱め。
  • 物理SIMとeSIMと両方使える
    バッテリーについてはデュアルシムは悪影響なのだけど、それでも会社用と個人用で2台持ちをしなくていいというのは非常にいい。そういう使い方じゃなくても障害時へのバックアップ用として別なキャリアのSIMを2枚目として持っておけることは安心につながるし、Povoとかを使えばほぼ0円での運用も可能で便利。
  • 最大120Hz QHD+ (1440 x 3120) のLTPO OLEDスクリーン
    有機ELは黒の部分を発光させないので、バッテリー持ちにも好影響。素早くスクロールしたいとか動きの速い映像なんかでもスムーズに動くし、動きのない場合はリフレッシュ間隔を下げて消費電力を抑えることができる液晶で、速度面もバッテリー面もストレスが少ない。毎日目にするものなので、良いものを使っていると満足度が高いです。

LTPO有機ELディスプレイがスマートフォン用のディスプレイとして採用されれば、消費電力が減ったLTPOディスプレイは、同じ画面サイズのスマートフォンで同じバッテリー容量でもより長く使用することが可能になりますし、同じ消費電力でより大きな画面を実装することもできるでしょう。

 既存のディスプレイと比較して、LTPO技術を適用すると、全体的に消費電力を5~15%ほど減らすことができるものと考えられています。

 また、通常のLTPSでは内容を保持しておくためには60分の1秒程度でリフレッシュをかけないといけないのに対し、LTPOでは、リフレッシュレートがそこまで早くなくてもよいという特徴もあります。

 最長で1秒程度までリフレッシュ間隔を開けることができ、Apple Watch Series 5ではこれを利用して画面の常時表示と長時間駆動を両立させることが可能となりました。スマートフォンでも、たとえば常時画面点灯可能な端末、などというのも実現できるようになるかもしれません。

https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/keyword/1256579.html
  • 12GBのメモリ
    ここについては日常使っていて「足りないな」と思わないことが大事で、無理やりたくさんのアプリを立ち上げたりする必要もないと思ってるんだけど、さすがに12GBあればスマホ上は安心。
  • マクロ撮影も可能
    Pixel 7 Proのカメラはマクロ撮影も可能になりました。できると分かると意外と使うもので良い点。子供の美術展なんかでミニチュアの模型とか撮ったりしてます。
Pixel 7 Proのマクロ撮影で撮ったIdeaPad Duet 560のキーボード
Pixel 7 Proのマクロ撮影で撮ったIdeaPad Duet 560のキーボード
  • おサイフケータイ
    AndroidのおサイフケータイはiPhoneと違って、受け側の決済端末の種類を見て勝手にどの決済で行くかを選んでくれるので、自分で選ぶっていう一手間が無いのが便利。SuicaでいくのかVisaのタッチで行くのかいちいちこちらが選ばなくても端末をかざすだけで適切な支払い方法で払ってくれる。

あんまりな点

正直全体的に気に入って使っているので「不満」とまではいかないんだけど、いくつか気になる点はあるのでそこも正直に書いておこうかなと。もう今さらなタイミングだからPixel 7シリーズ買うぞ!って人はいないかもだけど。。。

  • なんか連続して数時間データ通信(YouTube流しっぱなしとか)すると、なんかたまに通信しなくなるときがあります。機内モードとかにしてから再度戻すと通信が戻ったりする。OSのバージョンアップは1ヶ月に1回あるので、そこでこのバグも治ってくれるといいな。
  • 人の感想を聞くと本体重量が重いのかな?と思います。自分が買ったものには満足しようとするバイアスがかかってるのか、もともと体も大きめ?なのでスマホがでかいなとも思わず。。。
  • 画面の両サイドが丸みを帯びてる。予期せずエッジに触れて誤操作になるときがある。これはProじゃないPixel 7なら問題ないはず。

総合的なコスパが高い端末

結局毎日使うものなので、満足度が高くてストレスが少ないものを選べると良くて、満足するかどうかはどの部分を重要視するか人それぞれなので、スマホもパソコンも最後は自己満足で人の評価なんて。。。てところだとは思うのだけど、この端末は結構万人におすすめできるものだと思う。
AppleはMacを含めて端末の販売が売上の8割を占める企業なのに対して、Googleは検索エンジンの広告収入が売上の8割。ということで、Googleの検索エンジンを使う人を増やしたい・キープしたいということになり、GoogleはAppleに年間2兆円前後の支払いをして、ブラウザの初期検索エンジンをGoogleにしてもらってるくらい。そのためなのか、Pixelを販売する際、端末からの利益というのはAppleに比べて低く設定ができるからなのか、同等程度のスペックのスマホでも少し価格が低く設定されている感があります。
なによりも、写真撮影、Googleアシスタント、レコーディングやMTGの文字起こしなど日々の利用でAIを実感しながら楽しめるのがNooice!